広島刑務所は昨年9月から東側の外塀が工事中で、業者により足場が組まれていた。鉄製の防犯線も工事のため、一時的に外されていた。中国人受刑者は「どうぞ」といわんばかりの足場を登り、高さ5メートルの塀から外に飛び降りたとみられる。
広島市中区の広島刑務所脱走事件で、広島県警は13日、逃走容疑で、身柄を確保した李(り)国(こく)林(りん)容疑者(40)=中国籍=を逮捕した。
捜査関係者によると、李容疑者は広島市西区天満町の市立天満小学校付近で発見された。発見当時、ニット帽に作業着、白マスク姿で、職務質問して身柄を確保したという。
李容疑者は11日午前10時半ごろに姿が見えなくなり、作業服が脱ぎ捨てられていた。約45分後に付近の住民から「塀の外にいた白い服の人が東の方に走っていった」と連絡があり、李容疑者が脱走したと判断、県警に通報した。
李容疑者は脱走後、刑務所から西に約1キロ離れた広島市西区南観音の民家に空き巣に入ったことが判明。近くの会社事務所が荒らされたほか、車上荒らしも2件発生していたことから、県警は付近を重点的に捜索していた。
産経新聞